BL小説 家族になろうよ (SHYノベルス)の感想



月村作品の個人的なイメージは「ちょっと微笑ましくて、ちょっとどこか可笑しくて、でもふわふわキュンっとしちゃうようなライトラブ」だったんですが、この「家族になろうよ:はふわふわキュンが少な目。
すごく笑える天然系シーンもない。
どちらかと言えば、シリアス系とも言える小説。

理由は、受けがかなりネガティブ志向だから。
いろいろ生い立ちで苦労があった受けの北爪空。
そんな空が、とある家族と知り合って、本当の意味での家族というものを見つけていく。
ラブもありだけど、それ以上に家族愛メインの心温まる小説でした。


家族になろうよ (SHYノベルス)家族になろうよ (SHYノベルス)
(2014/12/27)
月村 奎

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両親がいなくて大学行くのも結構苦労している空が、偶然バイトを始めたのが、攻めの隼人が営む洋食屋。
隼人の姉、その子供2人、そして父親と微笑ましい家族に囲まれて、次第に空は居心地良さを感じつつも、隼人への恋心を抱いていく。

就職の意味、生きる目的、仕事する理由……
いろいろネガティブ志向で考えまくって息詰まる空を、さりげない言葉で和ませてくれる隼人の家族と隼人。

就職内定した友達を心の中で恨んだり、そんな自分を卑下したり。
スラは受けとしては、儚げな苦労人タイプだけど、結構心はドロドロ(笑)
その清廉潔白なだけじゃない等身大さに、読んでて安心?する一方で、あまりのネガティブ志向にちょっとうんざりしちゃったりする場面も(笑)

まあすべてそれひっくるめてこの北爪空という大学生。
彼が隼人という懐大きい男によってちょっとずつ人生観が変わっていく様子も、気持ちがほっとするシーンが多かったです。

後半、ちょっとありきたり展開(隼人の将来を考えてあえて身を引く……てな王道展開)に陥りそうになるけれど、ここは攻めの隼人が一本勝ち!

空の提案を受け入れたと見せかけてのどんでん返しは、「カッコいい!」
元商社マンで年上の隼人。
空の性格を読み切った行動は、あっぱれ。
読んでて、すっきり痛快(笑)

思ったより、ページ数少な目で、読み応え的には微妙ですが、内容の厚みより、心の機微の厚みに重点を置いているところは、これはこれでおススメBL小説とさせていただきます。



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