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BL小説 ボーダー (ショコラ文庫) の感想




「ボーダー」とは何とも絶妙なタイトル。



まさにノンケとゲイのボーダー。

それぞれのボーダーはどこか??を描いていました。



華やかさはないけれど、ぐつぐつ煮立った噴火口のマグマのような熱がこもったキャラとストーリー。



読んでよかった!と、この本をチョイスした自分にエールを送りたくなるような?BL小説。





ボーダー (ショコラ文庫)ボーダー (ショコラ文庫)
(2014/09/10)
佐田 三季

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佐田作品は、私の認識ではどれもかなりリアルで明るくない(笑)

デビュー作も個人的には超ハマリましたが、明るいかといえば、逆。



この「ボーダー」も明るくないです。

別に痛くもないけど、全体的に灰色な雰囲気。



でもそんな中で、どのキャラもめちゃくちゃタッてます!

存在感がすごい!

平凡なりの個性もばっちり。



前半(タイトル作品)と後半は違うカップリングのお話になっています。



もともと友人だった環(ゲイ)、渡部(ノンケ)、佐々木(ノンケ)の3人。

このうちの渡部×環がタイトル作品。



純粋にノンケが普通だろ!というまっとうな?考えから、彼らの仲を認めず、なんとか渡部が環と付き合うのをやめさせようとしていた佐々木と、彼の従弟(ゲイ)のストーリーが後半部分の作品です。



渡部の気持ちをありがたく思いながらも、今までゲイとして苦労してきた環は、がんとして彼の気持ちを拒み、渡部をまっとうな世界に戻そうとする。

そんな環の渡部への純粋な愛も素敵。



ノンケだろうがゲイだろうが、環が好きだからしょうがない。

そう腹を据える、肝がすわった高校教師の渡部も、男らしくて素敵。



2人が結局くっついたのをこの世の終わりにみたいに考えていた佐々木は、結婚に失敗し、転職し、親元に転がり込み、でも家でもあまり居場所がなくて、エリートからガクンと価値がない人間になり下がったと自分で思っている。



そして小さい頃は親しくしていた従弟になんとなく感情的には甘えているけど、彼が自分のことを好きなんじゃないかと薄々わかっていて恐怖を抱いてもいる。



そんないろんな意味で小さい佐々木を愛している従弟。

どんな姿でも、どんな職についていても、なにしてても佐々木が好きな彼の愛は、本当にまっすぐで曇りがない。

損得がない愛。



ゲイの世界へ飛び込む、つまり男と付き合う世界に入るのか、やめるのか。

ゲイの世界へ飛び込もうとする相手を止めるのか、引きずり込むのか。



それぞれゲイとノンケの葛藤が4者4様で、心情が奥深く、小説の幅がありました。



2015年1月にはこの従弟×佐々木のショートエピソードが雑誌に掲載されるようです。






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