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BL本  夕虹に仇花は泣く (幻冬舎ルチル文庫)



大好きです、このシリーズ!
しかも、花魁系でこんなに長く続いているシリーズもそうないのではないでしょうか?

一年以上ぶりに出たシリーズ最新刊、今回は、少しこれまでと様子が違います。

まず、佳雨が心情的に弱く脆い。
そして、お相手がいつもの百目鬼ではなく、外人さん。
外人、初登場。

絶縁した姉、元花魁雪紅の行方もついに登場。
いろいろな最終点への伏線が動き出すシリーズファンとして落とせない巻です。



夕虹に仇花は泣く (幻冬舎ルチル文庫)夕虹に仇花は泣く (幻冬舎ルチル文庫)
(2014/05/19)
神奈木 智

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今回は、佳雨と外人さん以外は、いろんな登場人物が薄く網羅された感じで登場。

盗まれた骨董の最後の一品の手掛かりを見つけた百目鬼
とある劇作家に絡んで起こる殺人事件を追う九条
九条に情報提供しつつ、少しその関係性が変わってくる銀花
男花魁になる決心をする季里
季里に複雑な感情を抱きながらも、ちょっとしたときに手助けする梓。

佳雨は、将来のために英語を習うことに決める。
そして、その佳雨に英語を教えるのが、彼の姉、雪紅を愛していた英国人デズモンド。
二人を紹介したのは、鍋島様。

オールキャストがちょこちょこ出てきながら、みんながそれぞれの伏線に沿って動く。

その中で、其々が自分の求めるものや人生に向かって決心したり、迷ったり、切り捨てたり。
選択をしていく姿が力強くて、誰もが主役な感じで描かれているところが素敵でした。

主人公の佳雨は、今回苦しい決断をして、ちょっと切ない目に遭う。
そのお相手は、今回初登場の英国人デズモンド。
優しくて素敵な男性ですが、寿命が……というちょっと最後は涙誘われる展開です。

彼はなんと佳雨の姉、雪紅を昔身請けしようとした人物。
彼の佳雨への気持ちがどういうものなのか。
そんな彼からの気持ちを断る落としどころはどこなのか。
いつもの気風が良い佳雨とは違い、気持ちの弱さを前面に出す佳雨が儚げで綺麗でした。

逆に百目鬼との絡み合いは最小限で少ないです。
そこが残念って言えば残念。
でもまあ、この二人はほんと安泰だし。
あとは佳雨が年季を終えて色街を出るのを待つだけだし。
そうわかっていると、特に二人のシーンが足りない!とは感じないのも不思議なところ(よいのか、わるいのか(笑))
百目鬼ファンとしては、少し出番が少ない巻なれど、彼の可愛く拗ねる少年ぽい姿は必読!
ああ、男っていつまでたってもちょっとどこか少年っぽい!
しかも拗ねてその後素直に謝るところもまた可愛い!!!
やり手骨董大店店主なのに、ちょっとたまに隙を作る百目鬼は、ホント素敵な理想の爽やか攻め!

姉雪紅の身請け先の旦那様もついに登場。
雪紅登場までの布石は整ったところで終わっていて、次の巻が楽しみ……というところで打ち止め終了。

もう何冊も重ねてきているシリーズですが、なぜか飽きがこない。

百目鬼の探している5つの骨董というミステリー伏線があるってこともあるけれど、それだけじゃない。
キャラ一人ひとりにしっかりしたバックボーンがあるから。
誰もがまさに二次元という本の中で三次元化していて、それぞれの人生が肉厚に描かれているから。

佳雨を中心とした色街で生きる人間と、彼らを支える人間。
それぞれが、まさに生きてるかの如く描かれているから。

何度もここでも書いたかもしれないけど、時代シリーズ物としてはピカイチ!でございます。



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