BL小説  アンフォーゲタブル (幻冬舎ルチル文庫)



ストーリー展開としては、かなり心をくすぐられました。
帯のあおり文句にも、かなり読む前から期待させされたのですが……


アンフォーゲタブル (幻冬舎ルチル文庫)アンフォーゲタブル (幻冬舎ルチル文庫)
(2014/02/17)
一穂 ミチ

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実際、非常に心惹きつけられる展開と、それを裏付ける現実味のある設定でした。

とある出来事で第一線を退かざるをえなくなった新聞記者冬伍悟と、偶然知り合った製薬会社の望。
全くタイプの違う二人の付き合い。
突然望から言われた「抱いて下さい」
面映ゆい想いで迎えた翌日、忽然と消えた望。
流れてしまった月日。
いろんな要素が心をキュンとさせる一方で、新聞記者、新聞を含めたメディアの社会や個人への影響を的確に描き時に痛烈に批判する。

読みごたえもあり、人として感じる部分もあり、恋愛として心がひきつれる部分もあったり。
そんなに分厚くないのに、中身が濃く感じました。

今回のバックグラウンドは新聞社。
新聞を書くということ、記事にするということ、それによってもたらされる影響、人の人生を狂わしてしまう記事……読みながら、非常にリアルな感覚を感じた本でした。

冬悟の仕事への気持も、望への形になるかならないかの瀬戸際の気持も、とってもよくわかる。

……ですが、なぜか望の気持はよくわかりませんでした(笑)
望がどうしてそう考えたのか……と彼の行動がストーリーのプロットに左右されたような雰囲気を感じたところが、ちょっと個人的には気になったところ。

もろ手を挙げて「超絶オススメ!」と言えないところがこの一点。

また、いつも一穂作品は描写が独特で綺麗で印象に残るんですが、今回はそのあたりがわりと普通でした。
あ、悪い意味じゃないですよ。
いつもよりその辺が際立ってなかった……感じです。

その分、冬悟の心の叫びが非常に生々しくて、一穂作品の別の顔を見させていただいたような、結果的に私としては新しい一穂作品を観た!みたいな、嬉しい発見がある本でした。

表紙のイラストに雰囲気があるように、本編も雰囲気があります。
どわっといきなり泣けてきてしまうシーンもあります。

ひとまずは、オススメです。



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