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BL小説  ノーモアベット (ディアプラス文庫)



とっても面白かったです、「小説」としては。
だけど、「恋愛小説」としては奥深さがない!
いや、あるにはある。でもそれが目立ってないからつまらない……

これは、カジノと恋愛という2本柱をどちらもメインにしてしまった結果……???


ノーモアベット (ディアプラス文庫)ノーモアベット (ディアプラス文庫)
(2014/01/09)
一穂 ミチ

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仮想としての東京のカジノ島が舞台のこの小説は、従兄弟の恋愛モノ。
ちょっと風来坊的でディーラーの一哉と、真面目で都庁に勤める逸。
性格が対比している2人が、業界では有名な伝説賭博師の父親との関係を絡めながら、互いへの気持ち、カジノに対する気持ちと葛藤してくというストーリー。

カジノについて、そしてポーカーという勝負についてはすごく面白い。
引き込まれる面白さがあります。
駆け引きやディーラーのことなども、非常に興味深い!
カジノ・ディーラー小説としては非常にオススメです。

その分、「BL」「恋愛」ジャンルとしては、面白くなかった。
カジノについてのことが全面に出すぎていて、霞んでしまった感じです。

恋愛とその背景となる設定。
BLにおいてはその比重が、わずかでも「背景設定」が低くないと、まあこのジャンルでは成り立たないわけで……
この小説は、本当にカジノ現場についての背景設定が面白い。
面白すぎて、自分の親部分である恋愛要素を食ってしまった……といった感じです。

この「ノーモアベット」、恋愛要素が全くなかったほうがもっと小説としては面白くなっただろうなと残念に思ってしまいました。

あくまで恋愛メインのBLジャンルにあるから、むしろどちらも中途半端になってしまった、みたいな。

作者がカジノやポーカーについてご自分の体験(あとがきに書かれてらっしゃいました)を元にしており、ご自分の興奮を小説で伝えたかったその意気込みはよく伝わってきました。

ただ、そこに恋愛を絡めたときに、胸キュンだとかキュっとする瞬間がない(泣)!
二人の想いや関係が長く続いてきたという前提で始まっているので、恋に落ちる瞬間のような節目があまり描かれていなかったのも要因かもしれません。

どちらにしても、恋愛という意味では……オススメできないです、この小説。

あ、でもエロという点においてのみは、とても劇的、煽情的ですばらしかったです!
騎上位の挿絵が一枚あるのですが、これは目でもノックアウト、文章でもノックアウト!!!
後半に入ってエロががつっと増えていくのですが、真面目な都庁職員逸が乱れる姿に暑さを誘われました。


最後に……一穂作品の素晴らしい表現方法は健在。
言い回しがうまい!
描写が、他では見られない描写で、毎度のごとく脱帽です。



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テーマ: BL小説 | ジャンル: 小説・文学
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