BL小説 ふったらどしゃぶり When it rains, it pours (フルール文庫 ブルーライン)


単館上映のフランス映画みたい。

地味で、淡々としてる。
華もないし。
なのに、なぜか目が離せなくて、観た後に印象が色濃く残る。

そんな小説でした。

私は嫌いじゃなかったけど、苦手な人は苦手だと思いますよ、この雰囲気。
うまく言えないけど、こう、どこかぼわんとしてる。
まさに雨降りの最中、みたいな。

それでもあえて、おススメします。



ふったらどしゃぶり When it rains, it pours (フルール文庫 ブルーライン)ふったらどしゃぶり When it rains, it pours (フルール文庫 ブルーライン)
(2013/09/12)
一穂 ミチ

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彼女と同棲中の男と、好きな男と同居している男。
セックスレスでいろいろ考えている男と、自分をさらりとかわしている相手に意地悪くなってしまう男。
メアドの間違いからメル友?になり、お互い本人とは知らずに現実世界でも知り合いになる。
そして、暫く平行線で現実とメール世界でつながっているのが、あるきっかけで一つになる。

いつ恋愛感情が芽生えるんだろう、なんて最初思ってたけど、それがあまりに自然にやってきてびっくり。
ああ、人ってこうやってなんとなく体を重ねるんだ、みたいな。

みょうに納得させられる、人の行動。

そして、見えないところに、毒があります、この本。
隠れてちらりとのぞく、すごく強烈な毒。
しかもそれのどれもが発信者が二人を取り巻く女性で、女の自分が読んでも強烈!

女、すごい。
女って、怖い。
女って、ずるい。

こんなの、男は太刀打ちできない。
根が純粋な男たちには、とくに。

終盤に入って、ぐぐっと引き込まれる展開です。
みんなが自分の気持ちに率直なので、それがぶつかり合うエネルギーがすごくて読んでて熱い。

BLだからアンチ女な気分で読んでしまうのはしょうがない。
それでも、ほんと、「アンチ女」な気分でした。
ホント、女って嫌……とうんざり(笑)

出版レーベルの趣が原因なのか、セックスという単語が異様に沢山でてきます。

一穂作品にしては珍しいと思ったけど、これは絶対このレーベルに合わせてるなと透けて見える部分もあったり。

でもそれを鑑みても、フランスっぽいかすれた趣きのある小説でした。

雨の日やちょっと一人の日に籠って読むのにぴったりかな。



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