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BL小説  兄と弟のおとぎ話 (白泉社花丸文庫)



まさに、おとぎ話のようでした。
二人だけの世界。
二人だけで話が始まり、見えないけど強い引力で結びつき続ける2人の葛藤と確執と愛。

兄弟モノってまあたくさん出ていますが、これはちょっと独特の雰囲気がありました。
好き嫌いは分かれると思います。
こういうのダメって読者さんも多いはず……

ぶっちゃけ、胸キュン場面はゼロ。
萌え場面もゼロ。

でもなんだか、ヘンなところで惹かれる作品でした。

兄と弟のおとぎ話 (白泉社花丸文庫)兄と弟のおとぎ話 (白泉社花丸文庫)
(2013/04/19)
石原 ひな子

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設定は、かなり年の差がある義兄弟モノ。
血のつながらない名家の弟が攻めで、兄が受け。
なんでもできる肉食系で、家の期待を背負ってるかっこいい弟と、草食系芸術家肌で影が薄い兄。

周りに流され、自分が何かを欲することもなく生きている兄、秋星。
幼い頃から秋星を慕っていたのに、兄がゲイだと知り寄り付かなくなった弟、幸政。

根底に慕う心がありながらも、感情的に相容れなかったりと、いろいろ回り道しながら、必然的に少しずつ近づいていってしまう二人の人生が、割とフラットなストーリーになっています。

そのフラットさが面白みに欠けると考えれば、たしかにそのとおり。
でもその凹凸のなさに、味がある作品だなとも思いました。

前述したとおり、萌えとか胸がキュンとする場面はないです。
皆無(笑)
でも、なんだろ、作品に独特の雰囲気があるんですよね。

どっちかというと弟が兄にべったりで、兄は可愛いけどある程度自分の世界も持っていて男の恋人もいる設定。
ともすれば暑苦しく感じる弟の執着は、相手を全て自分のモノにしたいっていう強烈な気持ちからきてて、読んでてちょっと恐ろしさもあったり。
弟が濃厚なみそだとしたら、兄はさらさらした水みたいなタイプ。
タイプがまったく違う二人のまじりあいは、結構エロく感じました。

表紙のイラスト、弟が兄に背後から抱きついている姿なんですが、 これがまさにこの本を集約した姿かなと思います。

こいつは俺の物。俺の物。俺の物。
そんな濃すぎるぐらいの愛と束縛が弟のイラストにまとわりついてます!(笑)

兄弟設定というよりは、話の運び方や兄の態度などに好き嫌いが出てくる作品かと思いますが、個人的には悪くなかったです。
高宮さんの挿絵も「おとぎ話」のように綺麗で雰囲気がありました。



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テーマ: BL小説 | ジャンル: 小説・文学
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