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BL小説   リバーズエンド (Holly NOVELS)



久しぶりに読みました、木原作品。

昔ハマっていた時期もあったものの、やはりあの独特の暗さというか痛さがたまに私の心には痛すぎて、少し遠ざかっておりました。

これはコミック「キャッスルマンゴー」の前ふり編と続編。

あの後の十亀と万がどうなったのか、すごく気になったので、読ませていただきましたが……


リバーズエンド (Holly NOVELS)リバーズエンド (Holly NOVELS)
(2012/09/26)
木原 音瀬

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まず、「キャッスルマンゴー」読んでからでないと話がわからないです(笑) そりゃ、そうですよね、その前ふり編と続編の位置づけなので。

それにこのリバーズエンド読む人は、きっと「キャッスルマンゴー」も読んでるさ、そりゃ!

というわけで、「キャッスルマンゴー」の続編ですが、メインは十亀の仕事。
十亀と万の関係メインを期待していると、内容が仕事に傾きすぎてると期待外れを感じるかも。
ただ、ストーリーとしては、読み込ませる「読み物」として、とっても興味深い作品でした。

十亀のロケ仕事をメインに話が進みます。
その合間に万のことを思い出したり、十亀が万の事を思い出したりすることで、万の存在がそこにある、みたいな。
糖度は高くはないですが、始終十亀の万への想いが満ちている感じです。
そして最後にきて糖度がぐいっと上がるのも、メリハリきいててぐおーっつと気持ち持ってかれました(笑)

前ふり編は、十亀の高校時代、ちょっとつらい時代の短編。
木原作品独特の暗さがあって切なさ目いっぱいなところもあり。
でも、これがあるから今の十亀がある。
今たぶん幸せを感じられる十亀がいる……という意味では、必要な部分。大事な部分。

いろいろ暗いお話が多くてたまに手に取るのを躊躇してしまう木原作品ではありますが、この十亀×万作品は「キャッスルマンゴー」含めておススメです。

最近、木原作品から遠ざかっている読者様にも、おススメです。

……にしても、木原作品。
個人的には、「痛すぎる環境や心を見せることによって、描く人物の感じる幸福感とかほのかな温かさをホンモノにする」描き方をする作品だなと認識しています。
ちょっとうまく言えてないかもしれないけど、「嘘の世界だからってきれいなものばかりじゃない、いいことづくめであるわけじゃない」と胸張って言ってるような。

だからこそ、耐えられずに読むことやめてしまう読者さんも多いはず。
私も、昔ほど手にしなくなりました。
やっぱり、小説の中では痛い思いしたくない。幸せな二人を見てたいし。

けれど、木原作品は、そんな自分の心に覆いかぶさるように訴えるなにかがあって、それにあらがうことができないのも、BL好きとしてはあるのです。

今回、「リバーズエンド」を読んで、改めて木原作品のすごさを感じました。
好き嫌いは別として、作品としては、BL界の柱の一つでしょう、確実に。

そんな木原作品の中でも、「キャッスルマンゴー」と「リバーズエンド」は痛さが少なかった。
ふつうの甘さが多め。
なので、あえて「木原作品から遠ざかってる方」にも、おススメです。



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