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BL小説  リフレイン~君の心を眠らせないで~ (ガッシュ文庫)



切ないけど希望が見える、心が洗われるようなお話でした。

元々は2006年度版に出たのを2007年度リンクス掲載された短編と書きおろしを追加した文庫化になります。


リフレイン~君の心を眠らせないで~ (ガッシュ文庫)リフレイン~君の心を眠らせないで~ (ガッシュ文庫)
(2012/09/28)
鳩村 衣杏

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ゲイでもなんでもない普通の諒一というサラリーマンが、偶然ゲイの沖野と知り合い、人間として沖野を好きになる。

二人の間には「人間として相手を想う」気持ちが介在している。
それが読んでてガンガン伝わってくる。
読み手に本当の意味の「相手を好き」ってことを教えてくれるような本でした。

この本の押し出しポイントは、その展開。
沖野は事故で諒一との記憶も、自分がゲイだということも忘れてしまう。
自分をゲイにした(言い方は悪いですが)男が、そのことを忘れ、諒一は置き去りにされてしまう。

このまま沖野を好き、つまりゲイとしているか、すっぱりやめてもとの生活に戻るか。
このまま知らんぷりすれば、自分は昔の自分に戻るだけ。
普通に生活して、ノンケとして生きていく。

でも、沖野のことが好き。やっぱり好きで忘れられない。
そんな諒一の葛藤と彼の愛の強さがひたひたと描かれていて、心に染み入ってくる文章は、切ないけどピュア。

登山や電柱に関するちょっとした、でも凄く二人にとっては重要なエピソードが織り交ざっているのですが、 作り事ではなく、作者の実体験なのかしら……と思ってしまう、地に足がついた場面もとてもよかったです。

片方が記憶喪失になる話は割と多いですが、それらとは一味違う流れとエンディングで、ちょっとおススメです。

個人的には、小椋ムクさんの表紙に惹かれて買ったのですが、良い意味で予想を裏切る一冊でした。



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テーマ: BL小説 | ジャンル: 小説・文学
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