BL小説  日向の猫 (白泉社花丸文庫)



ちょっと最初はギャグテイストにあれ?っと思ったりもしたんですが、話が進むにつれて、主人公たちの複雑な感情がまじりあって、かなり読み応えがありました。

ページ数のボリュームもあります。

ピュアだけど色気もあって、単純そうに見えて複雑な……と読んでいていろんなイメージを見せてくれる楽しいけれどしっとりした場面もある、雰囲気がある作品でした。


日向の猫 (白泉社花丸文庫)日向の猫 (白泉社花丸文庫)
(2012/08/21)
野原 滋

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基本は、同期の社会人祖父江と高梨が友人の関係を外れていきつつ、その距離感に悩んでいくという等身大な流れ。
同僚の高梨に半分間違い?で襲われかけて、高梨を意識し始める祖父江。
でも祖父江がどんどん自分の感情を高まらせていく一方で、高梨はちょっと距離を置き始める。
なかなか高梨の心の中まで踏み込めないことにやきもきしながらも、なんとか高梨と上手くいきたいとあれこれ行動を起こす祖父江だけど、高梨は何か過去にあったみたいで……。

双方の視点で交互に書かれているので、両方の立場から話の筋を理解できて、余計に深くハマれました。

パッと見、受の高梨がいろいろ事情抱えてて気を使われる側みたいだけど、両方の視点が読めるから、どっちが強い弱いじゃなくて、両方の気持ちがわかってそれぞれ共感できるとこも美味しいポイント。

ここが良かったとピンポイントで上手く言えないんですが、少しずつ自分の気持ちを理解して折り合いつけて行く主人公たち、特に攻の祖父江が青臭いけど魅力がありました。

最初はな~んか頼りない男だったんですが、だんだんいい男に変貌していく様が、その変化が読み取れてよかったです。

逆に受でいろいろ家庭的問題を抱えた高梨は、最初こそイメージが良いものの、だんだんと性格の子供っぽさ、成長してなさみたいな本当の姿が浮き彫りになってきて、祖父江とはまた違う人間臭さが出てくるのが面白い。

なんだろ、すっごい秀逸作品だとは思わないけど、どっか味があるので、機会があれば一度はおススメです。

主人公2人に味があります。



テーマ: BL小説 | ジャンル: 小説・文学
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